概要
昆虫綱は、単系統の汎甲殻類に含まれています。現在、甲殻類と六脚類を合わせた系統群は汎甲殻類と呼ばれますが、この分類体系は不確実な点が多く、分類については諸説あり、これからも整理が必要な状態です。分子系統からは,六脚類はむしろ甲殻類に近縁であるとされており、両者の共通祖先が海水から淡水に進出し、シルル紀後期からデボン紀初期に鰓脚類と六脚類が分化して, 六脚類の系統で陸上への進出を果たしたと考えられてきました。2005年、Regier et al.は多遺伝子解析,特にタンパク質をコードする遺伝子を用いた解析により, 汎甲殻類の関係を解こうとしています。この結果では,汎甲殻類の単系統性が強く支持されており,六脚類が甲殻類に由来することが裏付けられています。 ただし、六脚類の姉妹群の候補に挙げられている鰓脚綱と同様に、20世紀の後半になって発見された、おそらく単系統と考えられている分類群、カシラエビ綱とムカデエビ綱なども同じく姉妹群であるという説もあり、六脚類が海水性の甲殻類に由来した可能性も否定できません。